成瀬由紀雄について

成瀬由紀雄(なるせゆきお)について

日英文章・翻訳の教師・コーチ、翻訳者(専門は経済金融)、翻訳と日英両語を通じての人間と日本の研究者。「ことさきく」プロジェクト主宰、サイマル・アカデミー講師。

1955(昭和30)年生まれ。大阪府出身。早稲田大学政治経済学部(経済学科)・第一文学部(仏文専攻)卒業。三井物産株式会社勤務、都立高校英語教諭、英文編集者、翻訳会社経営を経て、2002年からはサイマル・アカデミーの産業翻訳クラスの講師を務めている。

心と言葉をつなぐ翻訳の理論と手法を長年にわたって研究しており、独自の「心と言葉モデル」をつくりあげた。また「ネイティブ英語」ではなく「日本人の第二言語としてのグローバル英語(GESL」の学習を提唱し、その発展と普及に取り組んでいる。著書として『私の英語放浪人生』(アートデイズ)がある。

■成瀬由紀雄の歩み■

1955年(0歳)
大阪の下町の商店街のなかの零細不動産屋の息子として生まれる。英語や外国とはまったく無縁に育つ。子供のころから大の本好き。小学生のときに青い目の白人宣教師の二人組に話しかけられるという恐怖体験を持つ。中学・高校の英語授業は昔ながらの文法訳読方式のみ。英語を話したり聞いたりしたことは一度もなし。暗記力が弱いので英語の勉強に興味が持てず、成績も超低空飛行だった。

1975年(20歳)
早稲田大学政経学部2年生のときに国際交流の学生団体に所属してはじめて英語とガイジンに出会う。東南アジア諸国を旅行して多くの学生たちと交流、グローバルな日本人になりたいとの強い思いを抱く。これがすべての原点。

1978年(23歳)
大学を卒業して三井物産株式会社に入社。ここではじめて自分の人生のあり方について深く考える。米国への留学も一瞬考えたが、お金がないし、性格的にみて米国社会にうまく対応できるとはとても思えなかったので却下。最終的には、日本の国内で自分だけでどこまでグローバルな日本人になれるのかを自己実験することを決心する。

1981年(26歳)
三井物産を退社。今後の研究の基礎を身につけるために早稲田大学第一文学部仏文専攻に学士入学する。ライフワークである心と言葉の研究(あとで「心と言葉モデル」と命名)をスタートする。翻訳と出会う。それまでに誰もやっていない領域であること、学習すべき領域が膨大なこと、食い扶持も稼がねばならないことから、納得できる研究成果を出すには、とてつもなく長い時間がかかるだろうとの覚悟を決める。

1983年(28歳)
早稲田大学第一文学部を卒業し、東京都立高校の英語の先生に。柔道のコーチングに没頭する。

1989年(34歳)
高校教師を退職、退路を断つ。零細の英文編集プロダクションに就職。編集と翻訳の現場で技術を身につける。

1994年(39歳)
編集と翻訳の会社を設立。が、たちまち窮地に。あとは自転車操業の日々。サイマルとのビジネス関係がはじまる。

2002年(47歳)
会社が倒産。サイマル・アカデミーでの翻訳者養成講座の講師を引き受ける。安アパートに引きこもっての本格的な研究生活がスタート。

2018年(64歳)
ライフワークの研究にある程度の目途がついたことから、友人とともに合同会社ON & Companyを設立する。積み重ねてきた成果を世の中に送り出す準備を開始。

2024年(69歳)
サイマルや成瀬塾での教育実践での成果が積み重なったことで、世の中への普及への挑戦をスタート。