「心と言葉モデル」とは

心と言葉モデル

「解決策がわからないのではない。問題がわかっていないのだ」
Gilbert Keith Chesterton

「心と言葉モデル」の問い
日本語の世界で私たちはどのように認識し、思考し、表現をしているのか。
英語の世界で私たちはどのように認識し、思考し、表現をしているのか。
この2つの本質的に異なる世界のあいだを私たちはどうすれば往来できるのか。

これまでの文法観・読解観・作文観・翻訳観を根底から覆す
地動説は人類の世界観を根底から覆した。相対性理論は時空間の既成観念を壊した。細胞内共生説は生命観を変えようとしている。

スケールこそ違えども「心と言葉モデル」はこうしたコペルニクス的転回のひとつである。それは従来の言語教育モデルの「常識」を根底から覆し、新たな文法観・読解観・作文観・翻訳観を提唱するものである。

「心と言葉モデル」では「私たちはどのように認識・思考・表現しているのか」を問う
これまでの文法は「日本語/英語はどのような言語なのか」をその問いとしてきた。だが「心と言葉モデル」での問いはそうではない。「日本語/英語の世界で私たちはどのように認識し、思考し、言葉で表現をしているのか」をその問いとする。

心(思考・認識)と言葉(言語)の関係を氷山に例えてみよう。氷山の大部分は海の下に沈んでいる。海の上に見えているのは一部分だけだ。見える部分が言葉(言語)であり、見えない部分が心(思考・認識)である。「心の翻訳モデル」では氷山全体すなわち認識・思考・表現を一体として考察し、分析する。

「心と言葉モデル」は日本語・英語の実践力の向上に直結する
これまで文法学習は日本語/英語の実践力の向上にはつながらないとの批判を受けてきた。だが「心と言葉モデル」のように問いの立て方そのものを変えれば状況は一変する。文法学習は日本語/英語の実践力を高める最強の手段へと変身する。

「心と言葉モデル」の英文読解では、「SPMC分析」という革新的なツールを用いて英語を英語として動的に理解するための新たな読解の理論・技法および学習方法を紹介する。

作文の領域では、「心と言葉の日英作文ワークシート」という斬新なツールを用いて論理的でわかりやすく魅力的な日本語・英語の文章をつくるための新たな理論・技法および学習方法を紹介する。

そしてこれらのすべてが私たちの日本語・英語の実践力に直結するものである。

「心と言葉モデル」の翻訳観は「新たな価値の創造」
翻訳に目を向けてみよう。従来の翻訳はもとのテキストと翻訳テキストとのあいだの意味が等しいこと、すなわち「等価」の追求を目標とする。だが「心と言葉モデル」は等価を翻訳の目標とは考えない。翻訳の本質は「新たな価値の創造」であり、等価はその一部だと考える。

翻訳のパラダイムシフトとしての「心と言葉モデル」
「新たな価値の創造」を目標とすることで、私たちの翻訳に対する取り組みが根底から変わる。等価のみを目指すのではなく新たな価値をいかにして生み出すのかということに焦点が絞られる。翻訳におけるパラダイムシフトが起こるのである。そしてそれは翻訳の持つ意義と可能性を大きく広げるものである。

心と言葉のグローバル日本語文法
日本語で私たちはどのように認識し、思考し、表現をしているのか――日本人としての存在の根源に関わるこのきわめて重大な問いに対して私たちはこれまで取り組んでこなかった。「心の言葉の日本語文法」はこの問いに真正面から取り組むことで私たちが何者なのかを解明してゆく。

心と言葉のグローバル英語文法
英語で私たちはどのように認識し、思考し、表現をしているのか――「心と言葉のグローバル英語文法」はこの問いに対する包括的な答えのひとつである。それはまた「第二言語としてのグローバル英語」の基準ともなるものでもある。「心と言葉のグローバル英語文法」を学ぶことで私たちは英語を”their English”から”my English”へと変えることができる。

心と言葉の翻訳
「心と言葉の翻訳」では、「等価」を「価値の創造」の一部にするというパラダイムシフトを通して、日本語と英語という本質的に異なる2つの世界のあいだを往来するための包括的で実践的な理論と手法を提供する。