英語発音学習において発音記号を覚える必要はない。英語ネイティブの発音を聞いてそれを真似ればよい。それが正しい英語発音の学び方であって、発音記号の学習には意味がない、あるいは害にさえなる。
こうした意見は、昔からあった。
私が英語学習を本格的に開始したのは50数年も前のことだが、そのときにも同様の意見があったことを覚えている。
そのとき私はすでに20歳になっており、自分で判断するだけの能力が備わっていたので、なんとも理に合わないことを言う人たちがいるものだ、ぐらいの受け止め方だったが、もしもあのとき自分が中学生だったなら、こういう輩に騙される可能性もあったのかな、とも思う。
その後、本格的な英語の勉強を懸命にやっていくなかで、発音記号学習不要論を展開するような人たちとはまったく接点がなかったが、「ことさきく」での発音学習プログラム開発をスタートさせたことであらためてオンラインの情報を調べてみると、世間にはそうした意見がまだ残されていることがわかった。
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たとえば、以下のビデオをみてほしい。彼らによると、発音記号の学習は不要であるだけでなく、害悪でもあるのだそうだ。
【最悪】発音記号は絶対に勉強しないでください
発音記号は覚えるべきか?一般的なネイティブは発音記号を知らない【発音トレーナーDr.D】
発音記号を学ぶ必要ないです!HATSUONKINGの発音方法使えば!
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それからそのあとに、以下(↓)のそっちゃそさんの記事を、ぜひ読んでいただきたい。
この記事を読めば、彼らの発音記号不要論がなぜくだらないのかが、明快に理解できる。

そっちゃそさんは、こういう。
発音記号に触れ合うことなく発音をやろうとしている人にたいして言えそうなことは、楽譜を読まずに音楽をやるのか、という話とほとんど同じなんですね。
発音記号を覚えるべきかどうかで悩んでいる、悩んでしまうのであれば、もうその時点で no hope な気がします。それは、音楽をやりたいが楽典に触れたくはない、と言っているようなものですから、「ああ、もうダメだ」となります。
そのとおりである。
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問題は、「発音記号は覚える必要がない」という、非の打ち所がないほどにくだらない意見が、なぜいまでも(一部ではあっても)通用するのかということである。
第一の理由は、敗戦後80年で日本人の精神に刷り込まれた「アメリカ崇拝」であろう。IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)の「英語のスピーキングに関する実態と意識」調査(2020年)によると、英語学習中のビジネスパーソンの90.0%が「ネイティブのような発音で話せるようになりたい」と回答しているという。
第二の理由は、発音記号を覚えるのは大変だという「さぼりの精神」だろう。だが実際には、発音記号は40数個しかなく、さらにその半分以上は通常のアルファベットと同じなのだから、発音記号を覚えるのは、じつは大変でもなんでもない。
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日本人英語学習者の心のなかに巣くっている、この2つのばかげた理由を拭い去り、いかにして発音記号を英語発音学習において最も有効に利用するかを「ことさきく」では考えていきたい。
(ことさきく|成瀬由紀雄の日英文章・翻訳教室より)


