まずは、「鍵付きシュワー」のもととなる「シュワー(schwa)」についての基礎知識です。
schwaは、日本語では「曖昧母音」といいます。またカタカナでは「シュワ」と伸ばさないかたちで示されることも多いです。
記号としては、eをひっくり返したかたち「ə」です。下の国際発音記号表では、小さな赤丸をつけておきました。

発音としては、
力を抜き、口を軽く半開きにして、舌はなにもせずに真ん中においたまま、喉のあたりから短く弱く出す音
です。
日本語の「ア」「ウ」「エ」のどれにも完全に固定されない、中間の「曖昧」な響きを持ちます。
そう、これが問題なんです。
「日本語にはない」音
なんです。
だから、発音そのものはやさしくとも(なんにもしないんですから)、私たち日本人には、習得がとても難しい音です。
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「シュワー」は、おもにアクセント(強勢)が置かれない弱い音節に現れます。
アクセントのない弱い音節は音節全体の3~4割あるとされています。ゆえに
シュワーはすべての音節母音のうちの3~4割を占めています。
ですから、シュワーを習得しておくことは、とても大切です。
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さて、鍵付きシュワー(発音記号:/ɚ/)です。
鍵付きシュワー(発音記号:/ɚ/)は、英語では hooked schwa あるいは R-colored schwa (R音性シュワー)と呼ばれています。下の表では、R-colored schwa (R音性シュワ)のほうが使われていますね。

鍵付きシュワー(/ɚ/)は、通常のシュワ(/ə/)に、巻き舌やRの響き(R音性)が加わった音です。
これは、アメリカ英語において強勢のない音節に r の響きが含まれる場合に現れます。
逆にいえば、イギリス英語には、鍵付きシュワー(/ɚ/)は、ほぼ出てきません。
以下、鍵付きシュワー(/ɚ/)が出てくる単語の例をいくつか挙げておきます。
teacher, butter, driver, winter, mother, father, brother, sister, computer,
paper, river, dinner, danger,
doctor, actor, monitor, color, flavor, mirror, error, factor,
dollar, grammar, standard, beggar, calendar, vulgar
perfect, percent, perhaps, surprise, energy, liberty, murmur
もちろん、このほかにも膨大な数の英単語に鍵付きシュワー(/ɚ/)が含まれますが、ここで覚えておくべき大事なことは、
鍵付きシュワー(/ɚ/)はアメリカ発音の個性である
ということです。
そのことをきっちり認識したうえで、習得に努めましょう。
(ことさきく|「大きな日本人」を育てる!より)


